リレー式電卓の資料公開
■はじめに
もう、あれから12年たったんですね。早いですね。
実機は、うちの玄関でホコリをかぶっています。まだ動くとは思いますが・・・。
ところで、リレー式電卓の資料を公開していませんでした。(特に回路図)
ちょうど部屋の片付けをしていたら、ファイルがありまして、
関連する回路図やら色々出てきたものだから、思い出した次第です。
2001年当時から、それらの資料をアップロードしなかったのは、下記の理由から
です。
(1)公開できる状態ではなかった。グチャグチャのメモ、ラフスケッチ。
※今回は、これを承知で公開します。
(2)当時使っていたサーバ、FSINETのホームページ容量は30MBしかなかった。
すぐに一杯になる容量だから、余分な物を入れられなかった。
(3)PDFが手軽に使えなかった。いまはフリーソフトでPDF変換ができますが、
当時はAdobeの高いソフトを買うしかなくて、当然、持っていませんでした。
(4)サーバをお借りすることができたが、資料をアップロードすることは考えて
いなかった。忘れていた。公開するという発想がなかった。
これを見て、同じものが再現できるという回路図ではありませんので、ご理解下さい。
古いバージョンのもの、内容が最新に反映されていないものが混じっています。
こういう仕事のやり方をするんだな、と誤解されても困るので、念のため書いておきますが、
これはあくまでも趣味で、テンションが高まっていて、毎日リレーのことばかり考えて
暮らしていたから、回路が頭に入っていたのです。だから適当なメモなどで物が作れ
ました。
普通に仕事をする時は、きちんとドキュメントを整理して残す人ですから、誤解のない
ように、お願いします。
これらの回路図を見ても、何も面白くないと思います。興味があれば見てください。
いま見直したら、もっと良い方法があるのに、リレーが少なくてすむのにとか、
この回路はマズイんじゃないか・・・、というのもありました。自分で気づいていますが
当時はそれがベストだったんだと思います。
ここに掲載した以外に、たくさんのメモが残っていますが、もはや整理する気力も
時間もありません。気が向いたら、追加するかもしれませんが、約束はできません。
■資料
ここに掲載した資料は、ほとんどが回路図です。
番号をクリックすると、ダウンロードできます。全て、PDFファイルです。
番号 | タイトル | 備考 |
001 | 4ビットフルアダーver1古.pdf | 4ビットの全加算機です。古いバージョン。 |
002 | 4ビットフルアダーVER2.pdf | トランスファ接点を使って、配線が楽になる 工夫をしている。 |
003 | 4ビットマルチプレクサ.pdf | TTLの74シリーズで言えば、74LS157のような もので、4ビットの2系統の信号のうち、1系統を選んで 出力する。 トランスファ接点を使えば、容易に実現できる。 |
004 | 4ビットレジスタver2古.pdf | 古いバージョン。試行錯誤のあとが見える。 |
005 | 4ビットレジスタVER3ボツ.pdf | ボツになったバージョン。遅延時間を気にしている。 マスター/スレーブ構成で考えている。 |
006 | 4ビットレジスタの一部?不明.pdf | ゲートの割り当てのように、リレーの接点の割り当て をした書き込みが見られる。 |
007 | 4ビットレジスタ検討.pdf | タイトルは4ビットレジスタとしたが、回路図は1ビット 分の検討をした時のもの。 SRラッチをマスター/スレーブ構成でレジスタに しようとしていた。今ならもっと良い方法があるのだ が・・・。当時は、これがベストだった。いつまでも 凝っていても先に進めなかったから、これでいくと 決めたのだ。 |
008 | 4ビットレジスタ最終版.pdf | 実際に作って検証しながら改良したので、修正の 書き込みや、改造の手順がメモしてある。 なぜか片隅に、 sugar とか、elm-chan とメモして ある。謎だ。 |
009 | 7セグデコーダ.pdf | 回路図のラフスケッチで、紙に書きながら考えた時 の図である。最もリレーが少なくなるようにしている。 カルノー図の意味が分かってきた。 ブランキング(ゼロサプレス)も入れようとしている。 |
010 | 7セグデコーダのラダー図.pdf | 上記のラフスケッチを、清書したものである。 ゼロサプレス回路も入っている。 |
011 | 7セグのピン配置などメモ.pdf | 大型の7セグLEDを使用した。確か、秋月電子から 購入したもの。 右側の数字の羅列は、関係ないメモ。 なんなのか分からない。 |
012 | 10以上検出回路.pdf | 引き算の時にキャリーを上げないようにする、とか 書いてある。いま見てもよく分からない。 結局、いらなくなったようだ。 BCDの桁上がり処理と思うが、もし2つの数を足した 結果が10以上になったら、+6をして、補正を行う。 Z80の命令で言えば、DAAといったところか? |
013 | SRラッチの原型?.pdf | 007をラダー図に起こしたものと思われる。 |
014 | エラー、マイナス表示.pdf | 最上位桁の7セグに、エラーの”E”とか、マイナスの ”-”を表示させる為の駆動回路である。 結局、作らなかったような気がする。分からない。 |
015 | キーエンコーダ.pdf | テンキーエンコーダのラフスケッチ。 0〜9の数字キーを押した時、その数字を4ビットに 変換してやる必要がある。 同時に、キーを押したことを知らせる信号を出力 してやる。もし、この信号が無かったら、0を押しても 0を入力できない。 ここでは省略したが、実際にはプライオリティを 組み込んだりする。詳細は74LS148のデータシート を参照下さい。 |
016 | クロックジェネレータ.pdf | これがリレー式電卓の心臓となる、クロックジェネレー タである。 半導体回路だったら、常時クロックをかけるものだが、 リレーだとそうはいかない。寿命が短いから、必要な 時だけ(演算時など)クロックをかける。 クロックをON/OFFする制御入力が付いている。 リレーを将棋倒し式にON////////、 そして最初に戻り、反転してOFF//////、 のような動きをイメージするとよい。 |
017 | テンキーエンコーダのラダー図.pdf | テンキーエンコーダをラダー図に起こしたもの。 |
018 | レジスタ?不明.pdf | レジスタのラダー図。 リレーの番号を振り直したあとが見られる。 ちなみに、リレーの番号は、500個目とかじゃなくて、 キーエンスのラダー編集ソフトを使ったので、 KZ300のリレー番号に合わせるしかなかった。 基板ユニットごとに全て500番台となっている。 1から順番にふっているのではない。 |
019 | ロジック(1)2月20日まで.pdf | もはや、いま見てもよくわからない。 完成間近だった頃の物のようだ。 |
020 | ロジック(1).pdf | 確か、ジョンソンカウンタの出力T0〜T7をもとに タイミング信号を作り出している部分である。 このあたりを見ると、まるでCPUである。 違いは、メモリから命令を持ってくるか、キーから 命令を持ってくるか、だけである。 |
021 | ロジック(1)修正作業用.pdf | 他の回路ブロックと接続する時に、電圧で出すか、 無電圧接点で出すか、そういったポイントも設計の はじめにルールを決めておかないと後で困る。 |
022 | ロジック(2)2月20日まで.pdf | あれこれ修正が入っている。苦労した様子。 最終ページには、ホームページに記事をアップした時 のファイル名のメモが残っている。 |
023 | ロジック(2).pdf | コメントなし。 |
024 | ロジック(2)修正作業用.pdf | 掛け算を追加した時の修正が入っている。 結局、掛け算はうまく動かなくて、断念したのだが。 |
025 | ワイヤーラッピング.pdf | ワイヤーラッピングの仕方をメモしている。 よく手巻きで、あれだけの物を作ったなと自分で 感心、じゃなくて、あきれた。 |
026 | 回路検討など.pdf | 全体のロジック検討、ブロック図、 最初に考えていた基本回路(これはうまくいかない)、 日付は1995年5月4日と書いてある。 基本回路のリレー数から、全体の必要数の見積を している。当時は、もうちょっと大きい基板に作る ことを考えていたようだ。 リレーも、この当時はMZ-9HGを使うことを考えて いた。1個\30と安かったが、9V電源が厄介なのと 次にたくさん買おうとしたら品切れだった(と思う) ので、これは結局使わなかった。 テンキーエンコーダの回路も検討している。 とりあえず、複数のキーを同時に押されることは 考慮しないようにした。(プライオリティなし) |
027 | 掛け算タイミング検討書きかけ.pdf | コメントなし。 |
028 | 基板部品配置図.pdf | 基板モジュールごとに、リレーの配置、番号を整理 するための書式である。 |
029 | 全体ブロック図検討.pdf | これを作っていた時は、とにかくテンションが高くて まともな記録、図面も無しにバンバン作っていた。 こんなラフなブロック図で作っていたのだから恐ろしい。 048とか、3桁の数字は、ハーネスごとに付けてある 番号チューブの番号である。筐体の横でトグロを巻いて いるやつだ。 4段目まで線をのばす、などと書いてある。 規模がでっかくなってきて、配線をつなぐのも大変に なっていた。 |
030 | 電卓ロジック(1桁バージョン用).pdf | 最初は1桁バージョンを作って、テストしていた。 レジスタも加算機も、まず1桁分ずつ作った。 その時の制御ロジックである。 |
031 | 部品配置など.pdf | 各ユニットごとの部品配置、リレー番号のまとめ。 |
032 | 補数回路(1の補数).pdf | 1の補数回路、要するにExclusive-ORである。 Z80の命令で言えば、CPLにあたる。 |
033 | 命令キーエンコーダ.pdf | +/−/×/÷などの命令キーのエンコーダで ある。 |
034 | 命令レジスタ3ビット.pdf | 命令を覚えておくためのレジスタで、3ビットである。 |
035 |
気が向いたら、続きを追加するかもしれませんが、期待しないほうが良いと思います。
スミマセン。