実績 (1)
これまでの開発・設計等の実績をまとめてあります。是非、ご覧下さい。
<目次>
■30 *
■29 *
■28 *
■27 *
■26 *
■25 *
■24 *
■23 *
■22 *
■21 *
■20 *
■19 *
■18 *
■17 *
■16 *
■15 *
■14 *
■13 *
■12 *
■11 *
■10 *
■9 マイコン歴
■8 PC-9801(9821)の修理
■7 エージング機
■6 遊技機の演出基板を試作
■5 回胴停止時間測定機
■4 遊技機検査機
■3 遊技機集中端子板検査機
■2 基板検査機
■1 遊技機筐体試験機
■30 *
*
(20**年*月**日作成)
■29 *
*
(20**年*月**日作成)
■28 *
*
(20**年*月**日作成)
■27 *
*
(20**年*月**日作成)
■26 *
*
(20**年*月**日作成)
■25 *
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(20**年*月**日作成)
■24 *
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(20**年*月**日作成)
■23 *
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(20**年*月**日作成)
■22 *
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(20**年*月**日作成)
■21 *
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(20**年*月**日作成)
■20 *
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(20**年*月**日作成)
■19 *
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(20**年*月**日作成)
■18 *
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(20**年*月**日作成)
■17 *
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(20**年*月**日作成)
■16 *
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(20**年*月**日作成)
■15 *
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(20**年*月**日作成)
■14 *
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(20**年*月**日作成)
■13 *
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(20**年*月**日作成)
■12 *
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(20**年*月**日作成)
■11 *
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(20**年*月**日作成)
■10 *
*
(20**年*月**日作成)
■9 マイコン歴
以前どこかに書いたかもしれませんが・・・実績として、マイコン歴を書きます。
●Z80
高校2年の時、初めてマシン語に取り組み。
図書館から本を借りてきて、簡単な文字表示などを試した。
詳しい友人に聞きながら、画面をクリアしたり反転したりするプログラムを試した。
当時使っていたのは、MSXやMZ-2000。
高校2年の終わりに、Z80ワンボードマイコンを自作し、それを使いながら
さらに独学を進めた。
●MC68000〜MC68030
1992年、最初に就職した会社で覚えました。
産業用機器を設計製作していた会社で、そういった組み込み機器のほとんどに
68Kが使用されていました。
当時はVMEボード、そしてターミナルサーバーや、インテリジェント通信ボード
などに関わりました。
まだPCの性能が低かったし、DOS上のシングルタスクでしたから、通信に関する
部分は通信ボードで面倒をみようというものでした。
お互いのやりとりは、ボード上のデュアルポートRAMを通していました。
送受信データやステータスのやりとりです。
デバッグ時、それをモニタするプログラム(DOS/V用)を、ソフト課の人に教わり
ながら自作したのを覚えています。(MEMMというフリーソフトがPC-9801用に
有ったけど、DOS/V用はなかったので自作)
まだ10BASE-5とか10BASE-2とか言っていた時代です。10BASE-Tは、まだ
新しかった。
いわゆるイエローケーブル、あの太い同軸を工場の2Fから1Fまで引っ張りまわして
ややこしいイーサネットトランシーバを取り付けて、大掛かりなものだな、家庭には
関係ないなと思っていました。
一番最初の仕事は、VMEボードのROM/RAMソケットに装着する、小さいメモリー
ボードでした。CAMといって、特殊なRAMです。AM99C10を調べてみて下さい。
これにMACアドレスを記憶しておき、高速で検索するのが目的だったと思います。
当時は何も知らず、何のことやらサッパリわかりませんでした。
回路設計は簡単でしたけど、英文のデータシートを翻訳するのに一苦労。
製品として出荷する為に、検査プログラムを作れという指示がありました。
その検査プログラムを68Kアセンブラで初めて作りました。
そこらへんに有った上司のプログラムをお手本としながら、モトローラの
68000プログラミングマニュアルを片手に、初めてプログラムを作りました。
Z80の次が、いきなり68000でした。
だけど、レジスタは使い放題、バイト、ワード、ロングワード、そして広大なメモリ
空間、あまりにも広くて自由で、かえって戸惑いもありました。
ついつい、Z80のクセで、一部のレジスタに偏ったプログラムを書いたりしました。
レジスタがたくさんあっても、自分で割付を管理するのが大変。
高級言語向きです。
でっかいMC68000のDIP64ピンパッケージを製品に使っているのは、ほとんど
見かけませんでした。やはり限られた基板スペースの中で、邪魔になります。
主にPGAパッケージ、SDIPパッケージが使用されていました。
初期のイーサネットボードはインテリジェント(CPU搭載)で、Cバスボードの
2階建て基板で1スロットを占有していました。当時はDIP部品が主体でしたから
どうしても大きくなっていました。
68000を動かすだけでも、周辺に色んなロジックが必要ですから・・・。
それから段々と小型化が進み、上司が周辺ロジックをゲートアレイ化したので
ぐっとシンプルになりました。
TMP68301は便利で、単独のMC68000よりも小型化に貢献しました。
Z80で例えれば、TMPZ84C015のような位置づけです。周辺チップなどを
集積してあり、外にはROMやRAMを付ければ使えました。
●M37702
これは三菱のワンチップマイコンで、確か100ピンのLCC(リードレス)の窓付き、
特殊なソケット(山一電機製)を使って実装していました。
ラッピング試作基板をいくつか製作したのと、プリント基板を作ったぐらいで、
プログラムの経験はありません。
今でも覚えているのは、客先から「CPUソケットにICEをつなぐ為、試作基板の
ソケットの向きを180度回転して下さい」と頼まれたので、基板設計担当に
修正の依頼をした時のことです。
当時、私は何も知らず、部品を回すぐらい簡単な事だろう、CADが自動的に
線を引いてくれるものと思っていました。
その、思った通りの事を何も考えずに基板設計担当に言ったら、激怒しました。
ひとの苦労も知らんでコノ野郎ってなもんです。
こっちは、何も知らないから、なんで怒るの?キョトーン、でした。
新しいCAD、1500万もするって聞いたから、それくらい自動でやってくれるもの
だと思いますよね?
やってくれないんですって。
もっと詳しく言うと、オートルータ機能はあるけど、使い物にならないんだって。
そんな汚いパターンでお金を頂く仕事はできないんだって。
●PIC
最初にトラ技の特集が有ったのは、確か1997年頃ではなかったかと思います。
記事は間違いが多かった。コピーしたのを持ち歩き、赤ペンで直しながら使いました。
当時は日本語のデータシートはほとんど無く、秋月のキット等に付いていた
ものが唯一の資料でした。
データブックをマイクロチップ社に頼むと、英文の分厚い本が送られてきました。
パソコン通信のアクセスポイントにモデム接続し、サンプルプログラム等を
ダウンロードしていました。
まず、16C84を使おうとしたけど、その書込機がなかった。
トラ技の記事にあったシリアル通信方式の書込機(これ自体にもPIC使用)を
作ってみた。そのPICにプログラムを書かないといけないので、これこそ、まさに
卵か鶏かというものでした。
パラレルポートにつなぐ有名な回路があったけど、結局それを使ったのかなと
思います。それも単純にはいかなかった感じがします。忘れましたけど。
その後、秋月のキットを使っていました。デバイスが限定されたので不便でした。
マイクロチップ純正のPICSTART PLUSを買ったのは、ずいぶん後でした。
いま、書込機から自作しようという記事を見ると、当時を思い出してイヤになります。
ケチケチしないで最初からメーカー純正(互換品でも良いが)を買おうよ。
書込機で苦しまないで、書込機を作るのは目的じゃないんだから、と思います。
トラ技の最初の特集を見るまでは、PICは知りませんでしたけど、あとから振り返って
みれば、知らないうちに使っていたんですね。たとえば、持っていたMacintosh
SE/30のマウスの中に入っていました。
PICの意外な?使われ方としては、パチンコの怪しい部品がありました。ゴト師が
仕込んだものです。不正行為に使われる品物です。
当時、パチンコ屋の配線工事や遊技機の検査をしていた業者が出入りしており、
こんな物が現場から出てきた、といって、いわゆる「ぶら下がり」を持ってきました。
型番は削ってあったけど、どう見てもこれはPICです。これを見てから興味を持った
んだと思います。
そういえばPICって、トラ技の特集にあったっけ?これがきっかけで思い出して、
そこからのスタートでした。
さすがにゴト師の仲間にはなりたくないので、その対策側に回りました。
防犯・警報装置、ゴト対策装置を設計、製作しました。
たとえば、パチンコ台の電源は島単位で同時にONするので、ほぼ同期しているわけです。
別の台に移動しても体感機が使えるので、それをさせない為に、電源タイミングを
ずらしてONする装置を作り、警察に届けを出して現場に入れていました。
この装置によれば、それぞれの台の電源ONタイミングがランダムにずれるので、
台を移動しても体感機が使いにくくなり、ゴト行為の抑止になると説明しました。
こうしてPICをどんどん使うようになりました。
ハーネスチェッカーも作りましたし、聴覚障害者用のポケベル装置とか、工場で使う
チェッカーとか、思い出せないぐらいたくさんです。
1998年頃に8ピンPICが出てきて、まだ機能的に低かったけど、すごいと思いました。
ちょうど海外旅行に行く時、データブックも持っていって読んでいました。
PICは主にアセンブラで使いましたが、Cコンパイラ向きではないと思っていました。
ずいぶん後になって、Cコンパイラが無償となった時に試してみて、使えそうだと
わかり、それからずっとCコンパイラを使っています。
アセンブラより開発の効率はぐっと上がりました。
のちにAVRを主に使うようになりましたけど、入手性や価格ではPICのほうが有利な
場合もあり、特に単純な制御にはPICを使いました。
ソーラー外灯の充放電制御などに使用しました。
●KL5C80A12
最初はAが付かなかったと思います。川鉄(当時)のZ80上位互換CPUです。
従来のZ80では性能的に不足、どうしても小型化が難しい為、使い始めたものです。
当時のPICではメモリが足りず、Cコンパイラも使えないと考えていた為、
それを埋めるCPUが必要でした。
聴覚障害者用のポケベル装置の受信機用として、二次試作に使いました。
当時はバグファインダーという簡易デバッガーを使っていました。
もうひとつは、
パチスロの開発の手伝いを頼まれ、サブ基板用としてこのCPUが載っていて
テストプログラムを書きました。
サブ基板は抽選に関係しない部分です。電飾やサウンド関係の処理でした。
試作機をとりあえず動かす為の一時的なお手伝いでした。
むしろ私はハード屋さんなので、基板が出来上がってくる前に、ラッピングで
電飾の制御基板から手作りして提供するのがメインでした。
それを動作確認してからソフト屋さんに渡さないと話にならないので、自分で
テストプログラムを作った次第。
●H8/3048F
Z80の後に続くものとして、H8/3048Fの出始めから使いました。
あの分厚いデータブックは、読むのも持ち歩くのも大変で、広げたまま置いていて
バサッ、というよりドサッと落ちて、本当に邪魔でした。
ROM容量は十分あったし、当時の会社ではICEやCコンパイラまで購入して
本格的に使っていました。
●AVR、Arduino
2007年頃から使い始めたと思います。PICよりスッキリとして使いやすかった。
この頃には、アセンブラは最初から使わず、AVR Studio上でCコンパイラを
使いました。
Arduinoを使い始めたのは、2011年頃からです。
最初は、BASICインタプリタみたいなものだろうと勝手に思い込んでいました。
それは全く間違いでした。
結局、AVR Studioの時と同じようにCで記述し、書込にAVRISPを使わなくて
済むから便利だな、という程度です。
2009年からの仕事では、LEDのライトアップやイルミネーションに取り組んでおり、
その制御にAVRマイコンをたくさん使いました。
たとえば、某展望台のイルミネーションには、親機(制御盤)にATMEGA128、
子機(照明器具)にATMEGA88を組み込みました。
RS485でDMX512信号を送り、RGBの明るさを変えていました。
温室の全自動制御用としてATmega2560を使った大きい基板を作り、シーケンス
コントローラとして使えるように、ラダー図を言語に書き換えて走らせるものを
作りました。これは大規模なシステムで、ちゃんと動くようになるまでの現場通い
が本当に大変でヘロヘロどころではありませんでした。
ちょっとした背伸びどころではないチャレンジだったけど、経験値は上がりました。
(2017年8月12日作成)
■8 PC-9801(9821)の修理
2017年現在でも、お問い合わせを頂きます。PC-9801、9821の修理できますか?
もちろん可能です。
PC-9801、9821が主流だった当時(20世紀末)から、何台も修理してきました。
いまでも工場設備などとして、PC-9801、9821は現役です。
そんなもの、さっさとWindows10に入れ替えてしまえ!・・・というようには簡単に
できません。PCだけを買い換えれば済む問題ではありません。
Windowsなんか、マイクロソフトの商売の都合だけですからね。
ユーザーの都合なんか無視です。
古いものを使い続けるのは、色々な事情があります。
いま安定して動いているものに、わざわざ手を入れて問題を起こしたくない。
作ったメーカー(または人)が存在しない。いじれない。
拡張ボードなども含めて、この組み合わせでないと使えない。
単純に、お金がない。
この機種専用のソフトだから、新しいPCで使えない。
これまでの修理実績は、全部記録していませんので、大部分は記憶に頼ります。
とくに昔のものは、写真も撮っていません。
いまは簡単に写真が撮れますけど、デジカメ以前は、気軽に撮れませんでした。
フィルムでしたから、現像に出さないといけないし、無駄に何枚も撮れません。
良いカメラでないと接写もできなかったんです。
以下、全て修理できたものです。(記憶に残っている範囲で)
PC-9801NS/E ・・・ QFPハンダ不良
PC-9801RX? ・・・ 電源ユニット故障
PC-9821AS ・・・ 電源及びメインボード故障
PC-486SE ・・・ 電源及びメインボード故障
PC-286BOOK ・・・ FDD故障、電源アダプタ故障
PC-9801NS/T ・・・ メインボード故障
など
単純に、こういう画面を見るだけでも懐かしいですね。
そのほか、改造も色々しました。
PC-??? NOTE ・・・ エプソンの386ノート、Cyrix載せ替え
PC-286BOOK ・・・ モデム用の空きポートにSPC-SCSIを自作して組み込み
PC-9801、9821に限らず、MZ等のレトロPCの修理も色々やりました。
MZ-1200 ・・・ メンテナンス(メインボードDRAM全交換、電解コンデンサ交換)
MZ-2000 ・・・ モニタ表示異常 →修理OK
PC-6001 ・・・ 電源故障 →修理OK
FM-7 ・・・ Z80カード故障 →修理OK
CF-3000? ・・・ 本体及び外付キーボード故障 →修理OK
技術的な課題は問題になりません。それより、自宅が狭くて置き場所に困ります。
これが一番の課題です。早く仕上げて送り出さないと、身動きがとれなくなります。
(2017年8月12日作成)
■7 エージング機
パチスロの開発時のテストやデータ収集の際、
実際に遊技を行いますが、人力では限界があります。
一日中、打っていても飽きない人もいるかもしれませんが・・・。
※もちろん、人力で打つのも大切です。自動打ちとはデータが違います。
メダルをさわっていると、手が臭くなるんだよね。汚れた感触もイヤだし。
気になりませんか。そうですか。
いわゆる、モーニング機ではありません。
実験室において、人間が打つことの代行を目的として設計製作したものです。
ホッパーが回ってメダルが吐き出されるとうるさいし、メダルの補給もしなければ
なりません。その手間を省くため、ダミーホッパー機能をもっています。
遊技機のホッパーにつながるハーネスをはずし、このエージング機とつなげば、
ホッパーは不要となります。
もちろん、メダルの投入信号も出力します。
リール不要機能があったかどうか忘れました。資料は残っていなくて、デジカメの
写真と、設計した自分の記憶の断片だけです。
(これは他社製品にもよく使われているが)バラ線コネクタを用いることで、
メーカーや機種による、各信号のピン配置の違いを吸収しました。
信号は、
DC24V/GND/第1〜3回胴モーターφ1/DC5V/INDEX1〜3/警報出力
/リール仕様設定/DC12V/WINランプ/メダル投入信号1、2/回胴回転始動信号
/停止ボタン信号1〜3/ホッパーモータ/センサ信号/リールバックライトなど
が接続されます。
もう、現物は残っていないと思います。
(2013年10月28日作成)
■6 遊技機の演出基板を試作
パチスロの演出基板を、ワイヤーラッピングで試作しました。
その結果、ソフト開発やテストの着手を早めることができました。
さらに、
現状のサブ基板へ、この試作の演出基板をつなぎ込む改造と、
I/Oマップ、サンプルプログラム、テストプログラムなどの作成を行い、
ソフト開発者を支援しました。
私がこれを作ったのは、2006〜2007年頃でした。
その後、会社が解散して、事務所を片づける時に手伝いに行きました。
どうせ捨てられるだけなので、記念に頂いてきたものです。
何も使いみちが無いけれど。
たくさんあった遊技機は、すべて産廃業者に引き取ってもらったそうです。
【全体】 表示部(上)と制御部(下)
この試作機は大がかりに見えますが、大きい部品を使ってラッピング配線した為で、
製品用のプリント基板では、チップ部品などを使い、これらをコンパクトにまとめました。
7セグ表示を見やすくするために、スモークアクリル板を貼っていました。
もう古いので、両面テープが剥がれてしまっています。
【表示部】 試作機(左)、実機(右)
多くの7セグを並列配線するために、ラッピングは便利でした。
【制御部】 表面(左)、裏面(右)
もう無くなって久しいですが、零細弱小のパチスロメーカでした。
大手パチスロメーカのように、資金が潤沢ではないので、容易に液晶が使えませんでしたが、
2色の7セグLEDを用いることで、独特の演出を行っています。
私個人は、この仕様の決定には参加していません。試作機の製作とテスト、ソフト開発支援までです。
久しぶりにZ80基板(確か梅沢無線のやつ)を使い、表示のテストプログラムを作って試した記憶が
あります。何年もZ80を使っていなくても、よく覚えていたものです。
それにしても、2色の7セグLEDは珍しいですね! (知らないだけ?)
個人的には、赤と緑、あわせてオレンジ色では、インパクトに欠けたと思います。
高輝度の青とかが有れば良かったと思います。
ギラギラして、目にきますからね。青白い閃光、まるで臨界です。そんなのできないかなと当時考えて
いました。
この演出基板は、サブ基板からコントロールします。
メイン基板 → サブ基板 → 演出基板 ・・・このようなつながりです。
サブ基板のCPUは、確か、川鉄(当時)のKL5C80A12だったと思います。要するに、Z80です。
遊技機業界では、ずっとZ80を使っています。(V2までは68系もありました)
サブ基板のCPUに関しては、規制がなかったので、他社はSHとかH8などを使っていました。
プログラマの慣れがあって、Z80系を使ったのでしょう。
ちなみにサブ基板は、音声と演出(液晶表示やLED)を行います。
台枠のLED電飾を点灯させる回路とか、サウンドチップとパワーアンプも載っていました。
参考までに、他社(S社)のサブ基板を示します。これは、手元にあったジャンクです。
電飾LEDのドライバ、サウンドチップ、サウンドROM、
ビデオチップ(AG-1/アクセル社)、キャラクタROM、サブ制御ROM、CPUが載っています。
CPUは東芝のやつ、写真では型番が分からないが、おそらくZ80系です。
サブ基板は、メイン基板からのコマンドを受け取り、表示やサウンド出力を行います。
なお、メインからサブへの信号は、一方通行となっていました。サブからメインへ信号を送ることは
ありません。許されていません。その、つなぎ部分の説明を、保通協の申請資料に記載していました。
一方通行であることの証拠に、サブ基板へのハーネスを取り外しても、メイン基板だけで遊技ができ、
止まることはありません。(サブは機能しないので、当然、表示や音は出ません)
メイン基板は、サブ基板に依存していないということです。サブからの信号を待つような仕組みになって
いないわけです。
常に、サブがメインに従っていなければなりません。この方式だと、メインからサブの状態を知ることが
できませんから、何かの拍子にメインとサブが食い違った動きをする可能性もあります。
たとえば、いきなり電源が切れた。メインだけバックアップしてもダメです。サブも、電源が切れる直前の
状態を記憶していなければならないでしょう。そのために、サブ基板にもバックアップのキャパシタが
載っていました。
まだ色々語りたい事がありますが、演出基板とはあまり関係ない話なので、これくらいにします。
サブ基板への信号を横取りして、他社のパチスロのサブコマンドを解析して遊んでいた事もありました。
基本的にデータと、ストローブなので、簡単にラッチできます。取得したコマンドを、LEDやキャラクタ液晶に
表示させる物を作りました。当時、「北斗の拳」とか「吉宗」をいじくり回していました。
取得したコマンドの確認用として、逆に、手動でコマンドを送り込むものも作りました。
ディップスイッチにコマンドを設定し、ボタンを押すと、「吉宗」の障子が開いたり閉じたりとか?
もう忘れたけど。
(古いメモをひっぱり出して)
上位バイトがコマンド、下位バイトがパラメータのようだ。
6F01がボーナス確定表示、1100がコイン投入/MAXBET、1300がスタート、など。
「北斗の拳」で、個人的に一番好きだったのは、「ん?間違えたかな」のシーンでした。これを何度も
見たいが為に、コマンドを探っていたような。
8F01がメダル1枚投入、デモが8409、設定中は8009、など色々メモしてありました。
(2013年10月28日作成)
■5 回胴停止時間測定機
パチスロのリールが回転開始してから、(ストップボタンを操作しないで)自動的に停止
するまでの時間を測定する装置です。
1.概要
これは*向けの、回胴停止時間測定機です。
遊技機の外部集中端子板に接続し、回胴式遊技機の回胴が回転開始後、
放置して、第3リールが自動停止するまでの時間を測定するための物です。
2.準備
(1)測定機の16ピンハーネスを、遊技機の外部集中端子板CN3に接続します。
(2)遊技機の電源スイッチをONにします。
(3)ストップウォッチの表示を確認します。 0:0000 になっていればOKです。
3.使用方法
(1)遊技機の電源をONにします。
(2)メダルを投入します。
(3)スタートレバーを押します。
(4)回胴が回転開始します。それと同時にストップウォッチが計時開始します。
このまま、回胴が自動停止するまで待ちます。
(5)第3回胴が停止すると、ストップウォッチが計時停止します。
(6)測定リセットボタンを押すと、ストップウォッチがリセットされ 0:0000 になり、
続けて計時を行う事ができます。→(2)へ戻る。
基板の写真です。(表面、裏面)
(2013年10月25日作成)
■4 遊技機検査機
遊技機の検査時、手元のボタンのみで一連の操作ができるようにした操作盤です。
電源ON/OFFから、設定変更、メダル投入信号発生、スタート、などが操作できます。
これを使用する時は、検査用のV2チップを主基板に装着します。(確か、3回スタートすると当たる物)
パネルの加工には、CNCフライスを活用しました。
内部の写真(一部)
(2013年10月25日作成)
■3 遊技機集中端子板検査機
集中端子板からの情報信号が正常に出力されるか、検査する為の装置です。
1.概要
本機は、遊技機の外部集中端子板から情報信号が正しく出力されるか、検査する為の装置です。
遊技メダル投入信号、
遊技メダル払出信号、
役物連続作動装置本当たり信号、
役物連続作動増加装置本当たり信号、
回転数
を、それぞれカウントして液晶表示します。
2.接続
遊技機の電源をOFFにして、2本のハーネスを、遊技機の外部集中端子板に接続します。
本機には、単3マンガン乾電池2本を正しい極性で装着します。
3.各部分のレイアウト
図は省略
4.使い方
(1)遊技機の電源をONにします。
(2)本機の電源をONにします。赤いスライドスイッチのツマミを上へ動かすとONです。
全ての液晶画面に0が表示されれば正常です。
(3)液晶表示を全て0にするには、青いボタン(クリアボタン)を押します。
5.実際の動作について
遊技機にメダルを投入し、スタートレバーを押すと、まずIN枚数表示がメダル枚数分、増加します。
続いて、リールが回転開始すると回転数表示が1増加します。
払い出しがあるとOUT枚数表示が増加します。
当たりがあるとBIG及びREG回数表示が増加します。
6.その他
(1)使用しない時は、電池の消耗を抑える為、本機の電源をOFFにして下さい。
(2)回転数は、第1回胴モーターの信号を監視しています。
(2013年10月25日作成)
■2 基板検査機
遊技機(パチスロ)の主基板を単体で動作させて検査する、基板検査機(基板)です。
リールやホッパー、ボタンなどを接続する必要がありません。
この検査機が、リールやホッパーの代わりになります。
(左)基板検査機 (右)遊技機の主基板と基板検査機との接続
1.概要
これは、*の工場で使用する、回胴式遊技機の主基板検査装置です。
遊技機主基板の機能検査や連続通電動作試験、または性能評価の為のデータ集計に使用します。
基本的に、遊技機主基板*に対応した設計となっている為、*製の回胴式遊技機(例えば*)、
*製の回胴式遊技機「*」、「*」に使用可能です。
2.特徴
本装置の特徴は、下記の通りです。
(1)主基板を単体で動作させる為のダミー信号発生
筐体のメダルセレクター、リール、ホッパー等の代行をします。
(2)遊技情報出力
遊技機の外部集中端子板W型と同等の機能、コネクタを備えているので、デー太郎やホールコンピュータ等の
データ集計機に接続可能です。
(3)設定表示及び変更
設定表示器と設定スイッチ・設定ボタン、そしてバックアップキャパシタを備えています。
(4)状態表示LED
遊技状態を示すLEDを備えています。
3.条件設定
(1)回胴信号の仕様選択スイッチSW1
*(*)の回胴の特徴は、基準インデックスと検出インデックスが存在する事です。
他のほとんどのメーカーは、基準インデックスしか存在しません。本装置基板を、*(*)以外の遊技機に
使用する場合に備えて、回胴信号の仕様選択スイッチSW1を設けています。
通常(*・*)はSW1を1側にします。
(2)WINランプ監視有無スイッチSW9
WINランプを監視して、その点灯(点滅)時に、特定の処理を行わせたい場合はSW9をONにします。
特定の処理とは、(3)を参照して下さい。
(3)検査条件設定ディップスイッチSW7
1〜8までの各スイッチの内容については、*.*を参照して下さい。以下、簡単に設定例を示します。
・WIN点灯時にゲーム停止したい: 1だけONします。
・セブンはずしリプレイ狙い: 2だけONします。
・目押しで7狙い: 3だけONします。
・目押しでBAR狙い: 4だけONします。
・目押しで7とBARを交互に狙う:3と4だけONします。
(4)検査条件設定ロータリスイッチDSW1
*.*を参照して下さい。
4. 動作内容
自動ゲームは、以下のような内容になっています。
(1)通常打ち
WINランプが点灯(点滅)しているか2秒間監視、点灯(点滅)していたら目押しへ移行
コイン3枚投入 → ランダムウェイト
→ スタートレバー押下 → リール加速待ち2秒
→ 左ストップボタン押し → 0.2秒待ち → ランダムウェイト
→ 中ストップボタン押し → 0.2秒待ち → ランダムウェイト
→ 右ストップボタン押し → 0.2秒待ち → ランダムウェイト
→ 最初へ戻る
※ランダムウェイトは0.00〜0.64秒の範囲内の待ち時間
(2)目押し
WIN点灯で停止する条件 → RUN中LEDを高速点滅させてループ
7狙い、BAR狙いは目が異なるのみ
セブンはずしリプレイ狙いは、ストップボタンを中・右・左の順番で押す
目押しLED点灯 → 2秒待ち → コイン3枚投入
→ スタートレバー押下 → リール加速待ち2秒
→ 左リール同期 → コマ選択ウェイト → 左ストップボタン押し
→ 中リール同期 → コマ選択ウェイト → 中ストップボタン押し
→ 右リール同期 → コマ選択ウェイト → 右ストップボタン押し
リールタイムアウトの場合、RUN中LEDを8回点滅する。
(2013年10月25日作成)
■1 遊技機筐体試験機
工場の検査工程で使用する物で、パチスロのドア側の機能試験をする為の試験機です。
1.概要
これは*向けの試験機で、遊技機筐体の電気部品の試験をする物である。
レバー、ボタン等の入力に対し、LEDや7セグが点灯するかどうか試験する。
2.遊技機との接続
遊技機ドア側基板(役物回数表示基板)と、本試験機を50ピンのフラットケーブルで接続する。
遊技機の電源ユニットと、本試験機を14ピンのケーブルで接続する。
3.検査内容
操作、確認
1) 第1回胴の停止ボタンを押す。 →第1回胴の停止ボタンが点灯する。
2) 第2回胴の停止ボタンを押す。 →第2回胴の停止ボタンが点灯する。
3) 第3回胴の停止ボタンを押す。 →第3回胴の停止ボタンが点灯する。
4) 1BETボタンを押す。 →1MEDALが点灯する。
5) 2BETボタンを押す。 →2MEDAL(上下)が点灯する。
6) MAXBETボタンを押す。 →3MEDAL(上下)とMAXBETボタンが点灯する。
7) スタートレバーを押す。 →スタートレバーの球が点灯する。 →1回押すたびにリプレイランプが点滅する。
8) メダルを投入する。 →7セグが全桁、カウントアップする。 (9より上がらない。)
9) 精算ボタンを押す。 →メダルセレクターのブロッカーが動く。 →7セグが全桁、カウントダウンする。 (0より下がらない。)
10) ドア鍵を左に回す。 →7セグが全桁、0になる。 →メダル投入口が点灯する。
11) 1〜10の全ての操作が済む。 →WINランプが点灯する。 →検査終了
(2013年10月25日作成)