クレーム人生 「∞ノーパソ骨折」

 古くは、みいその98ノートから、どうしてこうもノーパソのヒンジ部分は弱いんだろうと思う。

 98ノートは、たいていヒンジをネジ止めしているスタッド(プラスチック)が砕けていて、それが原因で
液晶がガタガタしていた。何台も分解したけど、みんな壊れていた。材質の問題もあるだろうし、ねじる
方向に繰り返しチカラがかかるから疲労したのだろうか。
 私はメカ屋じゃないから、メカの設計に関しては、あえてコメントしないが・・・。

 面白いのは98シリーズの異端児?と言われたPC−98LT、これは他とは違っていた。しっかりした
構造になっていて、実際壊れなかった。

 つい数年前まで使って、いまは親類の家で活躍している、私の困パックARMADA4150T、こいつは
ヒンジは大丈夫だが、その近くのケースがひび割れた。だから、フタを開閉しないようにして、いつも
あけっぱなしで机上に置いていた。
 先日見た、クソ○テックのノートも、開閉のチカラでケースにヒビが入っていた。


 ところで、今日見たのは、これ。
 ∞のマークが付いている某社のノーパソ。
 見事に壊れています。

  ししししししししししし・・・・・・ショボい!!
                                                     (注: あくまでも個人的感想)
 リベットが根っこから抜けていました。
 液晶側のプレートは、リベット穴の周辺が少し膨れた感じなので、素材の強度に
問題があるかもしれません?

 ゆるゆる!ガバガバ!ズボズボ!!
                                                          (あくまでもイメージ)
 持ち主の話によれば、これは買って半年で壊れたそうです。もちろんわざわざ壊した訳じゃありま
せん。普通に、フタを開いたらバキッと逝っちゃったようです。
 たぶん普段より固かったんじゃないか、気づくんじゃないかと推測しますが、一般人は気づかない
と思います。
 保証期間内だったけど、仕事でずっと使っていたため、修理には出さなかったとのこと。
 現在すでに保証期間は過ぎています。

 壊れた原因ですが、まだ詳しく調べていない段階です。近日中に、修理に取り組む予定です。
 おそらく最大の原因は、何らかの原因で回転軸が固かったのではないかと思います。その状態で
フタをあけたら、リベットが耐えられなくなって抜け、勢いでケースが割れたのでしょう。

 ただのデンキ屋の端くれで、こんな事を申し上げるのは、おこがましいのでありますが・・・。
 回転軸は、ガタガタしない程度にゆるくてもいいのではないでしょうか。いやダメか。ゆるかったら
フタが固定できんもんね。開くときカチカチカチ・・・と、閉じるときスッと閉じられるような、ボンボンベッド
(折り畳みベッド)みたいな機構にできませんかね。
 固定部分は、リベット2本じゃなくて3本以上で、プレートを広く、下図のようにすべきではないでしょうか。


 リベットが抜けるメカニズムを考えると、回転軸が固くなる、つまり固定した状態でフタを開くと
ねじるというか、テコの原理のようなチカラが働くと思います。力点、支点、作用点など、中学の理科
以来、忘れていたような用語を思い出しつつ考えると、まさにアルキメデス?が、長い棒をテコにして
地球を動かすと豪語した話そのものです。
 つまり長い棒が液晶のフタであり、手で端の方を持っていますから、長い棒の端を持っている事に
なります。最大のチカラがかかることになるでしょうか。


 しかしまあ、慣性モーメントという言葉を思い出しても意味を知りませんので私は。

 今後の対策としては、ホームセンターでこんなのを買って製品に使ったほうがマシだと思います。
 ドア用なら、とても頑丈ですよ。

 同じ機種が同じ症状で壊れた!という方は、できれば写真付きで、私のほうまでお知らせ下さい。
ここに掲載されます(笑)。


●1月21日
 今日は午後から、メーカーのサービスステーションに討ち入りました。
 購入したのはベ○ト電器でしたが、今回は、こちらの考えを伝えたいので直接メーカーへ。

 言わなきゃ損です。ダメもとです。とにかく行動です。

 こちらの考えは、次の通り。
 (1)購入後半年で破損したが、すぐに修理に出さなかったのは、仕事で使用しており多忙で
   手放せなかった。保証期間は過ぎているが、事情をご賢察願いたい。
 (2)半年で壊れた事と、破損個所を観察すると強度に問題がある構造のように見受けられる。
 (3)従ってこれを修理しても、再び壊れる心配がある。根本的な解決策を強く求める。
 (4)強度に問題がないとしたら、それを証明するものがなければ納得できません。

 窓口に行ったら、これを書いてくださいと、修理伝票を渡されました。同行した者に記入してもらい
私は技術の担当者に説明しました。

 技術の担当者が、修理伝票の症状欄に「左ヒンジ破損」と、それだけサラッと書いてさ・・・うーん、
なんていうか、それだけなんだよネ。
 担当者はそれを見て、部品を取り寄せて交換するでしょ。で、また使っているうちに壊れるかもしれ
ない。いや、壊れるだろうな絶対。構造的に、強度的に問題があるから。
 つまり、「部品を交換して、直りました」というのが納得できないんだ。こういうのをチェンジニアと
いう。根本的に解決してないんだ。

 でもいくらこちらの考えを主張しても、相手にはひびいてないんだな。そりゃあ、こんなショボい製品
の修理をせにゃならん身になってみれば、そうかもしれん。自分が作ったわけじゃないのに、しこたま
文句言われてさ・・・(笑)。


 それで、「この構造だったらまた壊れますよ、また何万円も払うのはイヤです」とハッキリ伝えました。
そうすると、「同じ箇所が壊れたら再修理しますので」との事。
 だから!いくら無料でもそれじゃ問題の解決にならんでしょうが!! (-_-;)

 まあいいか。それなら何度でも修理に出してやるから(笑)。

 修理2回目か3回目には、工業技術センターなどの機関を利用して、この部分の強度に関する
データを収集し、裏付けをとって交渉に挑もうか、などと考えている。

 帰り際に、しっかりと捨てぜりふを残してきました。
 「ハッキリ言ってボロです。こんなの、話になりませんよ!!」


 このパソコンを使っていたのは私ではありませんが、本人から話を聞くと、いろいろ状況がわかってき
ました。
 いきなりバキ、じゃなくて、だんだんとプラスチック部分にヒビが入ってきたそうです。それと開閉が
少々固いかなあと感じる時があったそうです。
 だんだんとヒビが入ってきたのなら、やはりリベットのところが弱くて、徐々にガタガタになり最後には
抜けたという事になるでしょうね。

 もう少しまともなデジカメで、破損個所の拡大写真を撮りました。

 回転軸じゃなくて、液晶側のプレートの穴の下側部分(リベットに隠れて見えない)はヒビが入って
います。

 右側のヒンジ(破損していない)は、次の写真です。
 大丈夫、といいたいところですが、左ヒンジが壊れていることもありこちらに負担がかかっているよう
で、少しガタガタしています。


 液晶周囲のプラスチック部分は、こんなにフニャフニャな材質です。
 別にチカラがかかるわけじゃないから、良いと思います。

 しかし、メーカ名ロゴ(中央)部分が、たるんでいるというか、浮いてるんで
すね。そりゃあ、機能的には問題ないでしょうけど。ただ、このへんはインバータ
が入っているから、熱の関係もあるのかなと。
 それと、この部分は両面テープで裏側を貼ってるだけなんですね。見ましたよ。
それがはがれてくれば、浮いてくるわけなんです。

 今度は、ご参考までに同じメーカの別の機種の写真です。

 さすがに新しい機種だからか、まともになっているようです。


 たかだかノートパソコンのヒンジが壊れたぐらいで、なにを騒ぐかと言われればそれまでなんだけど
このメーカのこの機種に限らないし、最近出始めた問題でもない。昔からこの部分はどこのメーカのも
弱いのが多いと思う。

 最近はパソコンのインストール作業というより、福袋状態になっているHDDのゴミ(使わないソフト)を
捨てる作業のほうが多い。
 使いもしないプロバイダのソフト、15メガも食ってるし、変なものが色々常駐してウザイし、もう何とか
してよ。改善を望みます。


 ところで、修理が済んでブツが帰ってきました。壊れた部品も返してもらいました。修理伝票を見たら
部品の品番と値段が書いてありました。3ヶ月間は同一箇所の故障に対して保証がありますが、
今度壊れる時は保証が切れているでしょう。今度は部品だけ買って自分で修理しようと思います。
えーっと、伝票が手元にないのですが、確か3000円程度だったかな。


 おまけ。

 今度はACアダプタが壊れたという。上記と同じ機種では無い。メーカーは同じ。ちょっと古いWin95
マシン。
 症状は、コンセントに接続してもアダプタ本体のLEDがつかない。パソコンに接続しても電源が
入らない。

 ネジが無いじゃん!! 修理を考えていない。


 よくあるパターンとしては、四隅にゴムなどでフタがしてあって、それをはがすとネジの頭が
見えるのだが・・・・・・コイツは、ただのでっぱり。ドリルで穴を開けて確認したが、ネジらしき物は
無し。

 よくあるパターンとしては、銀色のシールでネジが隠されているものだが・・・・・・指でなぞっても
それらしき感触が無い。

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 こうなったら・・・・・・

 うりゃあ! グリグリ!! グリグリッ!!!!
  (良い子はマネしないでネ)


 なかなか接着がはがれない。しぶとい野郎だ。2階から叩きつけてやる!(をいをい)

 ヒートガンでガンガン加熱したら接着剤が柔らかくなるかもと思って試した。あまり効果がなさそう
だったが、もう面倒くさいから、チカラまかせにバキッ!!と分離した。

 ハァハァ・・・・・・やっとはずれた。


 さっきグリグリしたドライバーの先でケガした。


 アッ、なんだコレ。電解の足と放熱板が接触してるぞ!? キモイ!!

 見た目は気持ち悪いが、パターンをたどったら同じGNDだったので、電気的
には問題なし。でも設計者のセンスを疑うぞ。

 コンデンサのハンダが割れていた。しかしこれは故障の原因ではない。フィルタ用の
コンデンサなので断線しても電源としては機能する。


 電源出力をテスターで見たら0Vだった。電源入力側から順番にテスターであたっていった。すると
ある部品を境に、電圧が0Vになった。この部品か!

 原因は、このコイルの断線。リードの1本が切れていた。
 もともとピーンと張っていたのかもしれない。だから何かの衝撃で断線したのだろう。
 こういう事例は、トランスのリードの根元でよくある。以前みたのは電話機で、ベル音が鳴らない
原因が、スピーカー用のトランスの根元での断線だった。エナメル線がピンと張ってるから、切れやすい
んだよね。

 (上、右)リードを1巻き分ほじくり出した。この被覆をはいで、元通りにハンダ付けした。
 これでアダプターのLEDが点灯するようになりました。

 ノートパソコンはアダプターが死ぬと、19V2.6Aなんてのは特殊だから、代用品が無い。しかし
どうしてもデータをレスキューするために起動したい時がある。まあHDDをはずす方法もあるけど。

 しかしまあ、同じメーカーのノートパソコンが3種類ぐらい周囲にあるけど、アダプターの電圧、電流は
ほぼ同じでもジャックの形状が違うんだね。極性も同じなのに。素人が何をするかわからないから
その機種専用にしたいというのはわかりますけどね。


 パソコン本体は自宅に置いてきたそうで、その日は試す事ができませんでした。翌日、持ってきて
もらい、接続して通電したが動きません。
 アダプターのLEDは光るのになあ。DC側のプラグにテスターをあてたら0Vでした。ひょっとして断線?

 アダプターの基板上の電源出力端子ではちゃんと19V出ていました。ケーブルの断線でしょう。
まずアダプター側から調べました。ブッシング部分なんか、チカラがかかって切れやすいですからね。



 ブッシング部分からちょっと離れたところで切断、そこから白い線をひっぱったら案の定、被覆だけ
ズルズルと抜けてきました。つまり芯線が切れていました。
 周囲のシールドというか網線?というか、これはなかなか切れないものです。中心の白い線、これが
切れるんですね。マウスのケーブルも、こんなふうにひっぱって断線を調べます。

 ブッシングは、ケーブルの太さに合わせてあるというか、一体成形というか、よくわかりませんが、
そのままでは使い回せません。穴にケーブルが入りません。電工ペンチでくわえて、ボール盤で穴を
少し広げました。

 ケーブルをむいて、オリジナルと同じように収縮チューブでカバーしたり色々と細工をしまして、
基板に接続し、試しに通電したらバッチリ。

 かち割ったケースを上下あわせて、スキマにホットボンドを流して接着しました。念のため、
一日中、通電して異常がない事を確認しました。


 今回は、原因が2つでした。たいてい故障というのは原因が1つのほうが多いと思います。
重なると苦労する事もありますね。
 なお、こんなふうに自分で修理しても何ら保証はありません。火事になっても知りませんよ。
もちろん私も責任を負いません。

 私は専門家であり、また、自己責任でやっているという事を明記しておきます。

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