資料 「ビブリオマニア1」
ここでは、私のお気に入りの本を紹介したいと思います。
なお、これは本の販売を目的としたものではありません。参考資料です。
1. 「金正日大図鑑」
書名: SAPIO特別編集 「金正日大図鑑」 日本をいまだ脅かす”無法国家・北朝鮮”を徹底解剖 著者: 惠谷 治(えやおさむ) 発行: 小学館 / 2000年6月20日 初版第1刷発行 ISBN: ISBN4−09−103137−4 定価: 本体¥1,800+税 |
これは、金ちゃんマニア必携だな!! まず、表紙の下の「本人も読んでいる」にはシビレた!
カラーページで、「金正日の飛び道具ミサイル性能比較」、「これがテポドンへの盾=BMD構想だ!」、「北朝鮮は
必ずテポドンを再発射する!」、「陸海空3軍基地とミサイル配備総覧」、「これがノドン・テポドンの発射基地だ」、など
じつに見応えがあった。
その中でも一番マニア心を刺激されたのは、「日本を狙うノドンは山が割れて発射される」だ! (15ページ)
この絵がすばらしい。むかし「小学○年生」で見た、特撮モノの秘密基地大図解みたいだ。
44ページの絵で、操舵室の中にいる人物のシルエットが、金ちゃんに似ているのも意図的なんだろうな(笑)。
79ページの「金日成の親バカ語録と発掘写真に見る若き日の金正日」など、貴重な写真も豊富だ。
いろいろ細かい分析も多くてマニアックだが、中でも88ページの「これが金正日のカツラ姿?」が興味深い。8月30日の
写真では、髪が薄いのだが、その3日後の写真では髪が豊富になっている。たった3日で髪が伸びるわけがないし、やはり
カツラか、あるいは影武者か?(笑)
本文にあるように、本人はカツラ着用、影武者はカツラをつけていないという亡命者の証言が事実とするならば、カツラの
存在自体が国家機密に直結するものである。
88ページの文章8行目だが、「加齢により頭髪が禿げてきているのが私とて同様であり・・・(略)・・・その気持ちは
十分に理解することができる」のくだりは、筆者の気持ちがよく分かる(^_^;) ※ここで、カバーの裏表紙側の、筆者の写真を
見てしまった。たしかに・・・。
次の89ページで、金日成・金正日父子の比較だが、じつは金ちゃん(金正日)は父親より身長が低いのである。だが、
それでは父子が並んだ写真では見劣りしてしまう。父親と対等に見えるようにするため、金ちゃんはパーマとシークレット
シューズ(ハイヒール)に固執するのである。写真を修整して、父親と同じ身長になっていた。
90ページの「写真から”抹殺された美女”の正体」も興味深い。写真集が、毎年修正されて、ついにはその女性の姿が
消されてしまっている。なんとも恐ろしいものを感じる。
ところで123ページの絵だが、以前これをスキャナーで取り込み、アイロンプリント用紙に出力して、自分のTシャツに
プリントしたことがある。「かっこええ〜!!」と興奮したものだった。
だが、洗濯したらボロボロになってしまい、非常に残念。
金ちゃんのファッション分析とか、ほかにもいろいろ面白いので、ぜひ手元に置いておきたい本だ。
2. 「北朝鮮事典」
書名: 「北朝鮮事典」 切手で読み解く朝鮮民主主義人民共和国 著者: 内藤陽介 発行: 竹内書店新社 / 2001年1月22日 初版発行 ISBN: ISBN4−8035−0316−8 定価: 本体¥2,800+税 |
これは、さっきのとは違った切り口の本だが、なかなか面白い。
最初に、この本の側面を見たい。右に曲げたり、左に曲げたりすると、あっ!(現物を見てのお楽しみ)
この本の内容だが、切手の分析から北朝鮮を知ろうとしていると思う。値段がけっこう高いが、内容は充実しているので
損はしないだろう。
しかし213ページの「ソ連との・・・(略)・・・たたえる大型の小型シートを発行した」って何だろう? 大型の小型って・・・。
※後日記
2002年4月14日、筆者の方から紹介の御礼と、大型の小型シートについてのメールを頂き、たいへん恐縮しました。
大型の小型シートとは、小型シートのなかでも、比較的大型のものを言うそうです。記念切手は、1〜2枚で1シートであり、
これを小型シートと言うそうです。逆に、普通の切手シートは、切り離す前は何十枚も並んでいます。そういえば、郵便局で
まとめ買いをしたら確かにそうでした。
私どもの業界では、小さいプリント基板を面付けといって、何枚も並べて1シートとして製作します。単品をひとつずつ作るより
管理がしやすいし生産効率が高いわけです。これと同じようなものですね・・・って、あまり関係ないじゃん(笑)。
3. 「アース」シリーズ
書名: 「アース回路」 こうすれば電子回路は正しく働く 著者: 伊藤健一 発行: 日刊工業新聞社 / 1992年1月20日 初版22刷発行 ISBN: ISBN4−526−00612−2 定価: 本体¥2,200(本体¥2,136) |
「アース回路」は、伊藤健一先生のアースシリーズ最初の本だ。エレクトロニクスの技術者なら、ぜひ読んでおきたい。
技術書というと、数式がたくさんあって読むのが苦痛だが、このシリーズは違う。読み物として気楽に読めるし、やさしく
書かれている。面白い話も載っていて、読みやすい。
このシリーズは、すでに絶版になっているものもあるが、次に一覧を示す。
・アース回路
・アースと熱
・アースと雑音
・アースと誘導
・アースと位相
・アースとパルス
・アースとパスコン
・アースと静電気
・アースと電源
・アースと基板
・アースと電源ノイズ
・アースとノイズ対策
・アースとケーブル
・アースとパターン設計
・アースとベタパターン
うちにあるのはこれだけ(次の写真)。
ほかに「アースと基板」もある。但し、背表紙が日焼けして文字が消えているので写真には入れなかった。
右の2冊の青いカバーは、POD版です(パブリッシングオンデマンド/絶版になった本を復刻してくれるサービス)。
列車通勤していた頃、毎日どれか1冊を選んで読んでいたものだが、これだけ全部読むと、同じネタを使い回しているのも
よくわかる(笑)。
そう書くとヘンだが、筆者が言いたいことを何度も訴えていると解釈したい。最初の「アース回路」が出てから30年たつが
やはり基本は変わっていないのだ。
それと、なぜ筆者がアースにこだわるのか? 自分なりに考えてみた。
筆者は、大出力の放送機を作っていた。扱う電流が大きいものだから、少しの抵抗も大きく影響する。強力な電波が誘導
するので、筐体を鉄で作ると発熱する。浮いている金属も問題になる。
大電流だから、なおさらアースの不適切な処理が大きく出てくるから、このことに強く関心をもたれたのだと思う。
最近、クルマの「アーシング」が流行っているけど、その原理は、これらの本を読むとよく理解できる。クルマのアースは
ボディを利用していて(自転車もライトの配線の片方がやはりボディ利用)、これは鉄だから抵抗が比較的大きいわけね。だから
電流が多く流れる回路に対しては、太い銅線でつないでやれば電流が流れやすくなりロスが減るわけ。またアース配線を、
回路ごとに分けることで共通インピーダンスを減らす効果がある。たとえばオーディオのノイズが少なくなったという効果など。
アースシリーズのどの本だったか忘れたけど、大出力の送信機(放送機)で、鉄のシャーシにそのままコンデンサを取り付けた
ら電流が流れにくいから、銅板を貼って、その上に、端子をよく磨いて取り付けるんだという記述があった。とっくの昔に常識
だったんですね。
アース線をはりめぐらして、よしこれでアーシングは完璧だと思ったら甘い。バッテリーの端子なんかもよく磨いておかないと
意味ないと思う。むかし、バッテリー端子のサビが抵抗になり、エンジンがかからない事例を見たから、重要と思う。その
故障のときクルマ屋が来てやった事は、バッテリー端子を紙ヤスリで磨いただけで、これで見事に直った。