自己満足系 「おもちゃデジカメは老眼」

 今回は、おもちゃデジカメで遊んでみる。
 私は、カメラの専門家じゃないので、評価方法に関しては適切ではないかもしれない。参考までに見て下さい。

 いまは、銀塩写真よりキレイじゃないかと思うぐらい、デジカメの性能が良くなっている。
 「0001:リレー式電卓」のところに載せた写真は、3万〜5万円クラスのデジカメで撮影したものだ(借り物)。実際には
ファイル容量の関係でホームページにアップロードする際に、若干、縮小してある。それでも、基板の細かい部分なんかが
比較的よく再現されていると思う。

 一方、安いものは6000円ぐらいから、1万円前後で売られているものもある。画素数は25万〜35万ぐらいである。
 私は以前から、こいつらの性能はいかがなものか、確かめたくてしょうがなかった。何度も、店頭で手にとって見たが、
安物買いの銭失いになりそうだし、どうせ買うなら高くてもまともなやつが欲しい。
 自分がもしデジカメを入手するとして、何に使いたいかというと、基板や部品の撮影である。部品の実装状態とか、改造の
資料作り、それから、複雑な機器をバラすときの記録用に、接写ができなければならない。

 安いやつは、液晶画面が無くて、のぞき窓のファインダーだし、フラッシュがついてなかったりする。
 やはり液晶画面で、撮影範囲を確認できるほうが良いし、室内で撮影できなければならない。

 記憶メディアに関しては、取り外しができなくてもそう困らないかなと思った。おもちゃデジカメは、取り外しできないもの
ばかりで、USB接続でパソコンに吸い上げるが、自分は別に不満を感じなかった。
 記録枚数が多ければ、メディアが取り外しできなくてもそう不満はないのではないかと思う。写真フィルムだったら、24枚
とか36枚で終わりになるが、すでにその感覚ではなくなっている。


 まあ、何でも試してみないと納得しない自分なのだった。
 ブツは、カシオLV−20というやつで、1万円ぐらいで売られているようだ。ちゃんとフラッシュもついている。
 ただ、電池を入れていない状態で、手に持ったらあまりにも軽くて(83g、電池除く)、そこがおもちゃっぽい。パソコンにUSB
ケーブルで接続すると、ケーブルのほうが重くて、ひきずられたり、ケーブルの折りグセで、カメラが倒されてしまう。
 1/3インチCMOSイメージセンサー、有効画素数30.7万、撮影可能距離は約0.6m〜∞で「接写不可」と説明書に書いて
あった。
 電源は単3電池2本で、実際に試したわけではないが、説明書によれば電池寿命まで900枚撮影可能とのこと(フラッシュを
使わない場合)。

 この実験では、画像サイズは640×480にした。
 三脚に固定して(おもちゃデジカメでも、立派に三脚の穴が付いてるんだね)、被写体との距離を約20cmに固定した。

 ※三脚の穴がプラスチックなので、強度的に不安だ!数回の使用ですでにキズがついている。
  最初から付属しているプラスチック製の台座を使えば大丈夫かもしれない。三脚の金属製ネジが相手じゃダメかも?

 ボケボケで、やはり接写(基板の撮影)には向かないようである。
 いやまてよ、近い距離がボケるということは、老眼ということか? それじゃ老眼鏡をかければ、矯正できるんじゃないか?

 とりあえず、自分の近眼用メガネをかけてみた。

 うむ、普通に撮影したやつに比べたら、さらにボケている。
 ということは、逆に考えて、老眼鏡をかければ、ピントが合うかもしれない。だが、あいにく手元には老眼鏡がない。とりあえず、
時計屋さんが使うルーペがあったので、こいつをデジカメのレンズの前に付けてみた。同じ凸レンズだし、使えるだろう。
 結果、まったく何も写らず。度が強すぎたようである。

 最近は100円ショップでも老眼鏡が売られているので、実験にはもってこいである。近いうちに入手して、実験したい。


 さて、フラッシュの効果はどうか。試し撮りをしてみたが、不満な結果となってしまった。

 ↑これは、薄暗い室内(夜間、電気スタンド1灯のみ)で、フラッシュをたいて撮影したが、画面全体が白くなっている。これは
明るすぎると思う。壁が白だからか?

 今度は、同じ室内条件で、被写体をカーテンの前に移動して撮影した。

 少し明るめだが、まあまあ期待した写真になった。

 今度は、色の具合を見てみる。同じ室内で、コタツの上のミカンを撮影した。

 左がフラッシュ無しだが、色が濃いめながら、現物に近い。
 真ん中がフラッシュ有りで、明るすぎる感じがする。パソコンの色はグレー系だが、白くつぶれている。
 右は、フラッシュの光をすこし抑えてみた。スモークアクリルをフラッシュにかぶせた。ミカンの色が不自然ですね。
指がうつってるのは勘弁して下さい。
 キーボードの文字が、若干ハッキリしている。明るすぎても暗すぎてもフォーカスがボケるようだ。

 次に、鏡に向かって自分自身を撮影してみた。

 さきほどと同様に、左がフラッシュ無し、真ん中がフラッシュ有り、右がフラッシュにスモークアクリル使用(アクリル板が上に
突き出しているのが見える)。

 以上2つの実験から、フラッシュは使わないほうが良い(というより、マシな)結果が得られるようである。もしかしたら、
日中の屋外で逆光のときにフラッシュを使うのには良いかもしれない(実験していない)。
 もっとも、鏡に向かってフラッシュ光らせるのはナンセンスかもしれないけど。


 あと、画質に関しては、やはり30万画素だなと思った。
 次に、本棚を撮影したものを示す。文字がどのくらい読めるか参考にして下さい(夜間、室内、蛍光灯下)。

 ↓昼間だとこんな感じです。少しボケています。

 次に、フラッシュを使用し、距離を10、20、30、40、50、60、70、80、90、100cmと変えて撮影したものを示す。
近距離の場合、フラッシュにより白くつぶれてしまっている。

 このデジカメは、ライブカメラにも使用可能である。
 次に、夜間、室内、蛍光灯下での映像を示す。

 キメ細かくはないが、比較的スッキリしている。これなら実用的じゃないかなあ。

 今度は、テレビ画面を撮影してみた。何度か試したが、いずれもきれいにうつっていた。

 日中の屋外での撮影はどうか(曇り、午前10時)。

 遠いところの細かい部分がつぶれている。
 右の写真は、2階からうちの車を撮影したが、輪郭が少しギザギザしている。そして、いまの時期は、朝露で汚れが
目立つのだが、実際、この車の屋根も黒い汚れが点々と付着している。しかし写真ではそこまで再現できていない。


 ところで、ガラッと話題は変わるのだが、デジカメでいわゆる「心霊写真」を撮影した例はあるのだろうかと思った。
 心霊写真は写真の専門家が見れば、光の関係とか、現像ムラとか、撮影条件とかでたまたまそんなふうにうつったという
ものが多いようだ。銀塩写真特有の、化学的な現象があると思う。化学ゆえに、お化けなのである。
 困ったことに、霊能者(自称)が、これは祟りだとか脅かしてお金をとる。テレビで視聴率を稼ぐ道具になる。まずは写真の
専門家が調べるべきだよね。私も、ホンモノだったら信じたいんですよ。ホンモノを見たいんですよ。

 余談だが、小学校の頃、なぜか遠足のときに「心霊写真集」を持ってくる奴がいたのはなんでだろう。
 それと、墓参りのとき写真を撮りたくてたまらなかった。うつるんじゃないかと思って・・・。とんでもないガキでした。

 実際の心霊写真は、供養をしてから焼却するそうだが、デジカメ写真だったら修整で消せばいいなと思った。メモリー上に
2進数で霊が宿る事はできるのだろうか?(笑)

 逆にいうと、意図的に作り込むこともできる。現代のデジタル技術ですでに実現している。映画にしても、我々は、ウソの
物をたくさん見ているがホンモノと区別がついていない。
 たとえば、少し古いが「アポロ13」の、あのロケットの発射台の映像は、じつは模型とCGの組み合わせなのだが、知らなかっ
たらホンモノにしか見えないもんね。
 NHKの「新・電子立国」でやっていたが、雲もCGでリアルに描いてるし、CGのバットマンもホンモノの人間と区別がつかない。

 祟りとかなんとか言うが、人間が一番残酷だと思う。毎日毎日、家畜を殺してるし、極端なことを言えば、タラコの卵ひとつぶ
まで数えたら一体どれだけの生き物の命を奪っているやら。
 たとえば、この場所は、祟られているなんて言うが、そんなの知った事じゃない。自分には関係ない。もし本当に霊が存在すると
して、この世に未練があって人に迷惑をかけてるとしたら、関係ない人を巻き込むのは間違いだ。
 アパートの部屋で自殺した人がいたとして、あとから入居した人に迷惑をかけるんじゃなく、気持ち悪い思いをさせてごめん
なさいというのが本当だろ。恨む相手じゃないだろ。何か訴えたい事があるから出る? ほかでやってくれ。

 いやー、最近また心霊モノのTV番組が多いもんで、なんだか不機嫌なんだね。
 でも、まあ、ホンモノの心霊写真があったら見てみたいですよ(笑)。


 じゃあ次いきます。

 これも昼間の室内で撮影したものです。
 やはり、本などの文字を見てもらいたいですが、せいぜいこれくらいまでしか再現できません。
 ちなみにこの被写体は、ファンカーゴとWiLLViのセットです。ホームセンターで¥680−でした。
安かったですが、ちょっと形がヘンです。
 いや、もともと変な形の車ですけど、Viは(笑)。
 そうじゃなくて、後ろのタイヤの位置がちょっと前に寄りすぎかな。たぶんゼンマイ機構の関係で、
こうなっているんだと推測します。
 でも、フロント部分のエンブレムっていうんですか、あれは、小さい字でWiLLってちゃんと書いてあり
ますよ。このデジカメじゃ写らないけど。


 いままでの実験をまとめてみる。
    1. 明るくても暗くてもフォーカスがボケる。適切な明るさだとかなりクッキリする事がわかった。
    2. 接写は無理だけど、ひょっとしたら、老眼鏡をかければ可能かもしれない(要実験)。
    3. フラッシュを使わないほうが色の再現が良いようだ。
    4. TV映像の撮影は可能。管面の反射が少し写ってしまう。周囲が明るい状態で、フラッシュを
      使わずに撮影すること。暗い室内で撮影すると、画面が白くつぶれてしまう(このページには
      写真を掲載していないが、実際にやってみた)。
    5. ライブカメラや、TV会議に使える。キャプチャカードが不要で、USB接続だけで良い。

 まあ、実験はだいたいこんなところですかね。
 リクエストを頂ければ、可能な限り対応しますので、どうぞ。

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